骨粗鬆症

骨粗鬆症

わが国では高齢化が人類史上例を見ない速さで進展しており、骨粗鬆症対策の重要性が増しています。骨が脆くなっていれば骨密度を増やす良い薬がありますので、それを処方します。薬物療法により次なる骨折(再骨折)の予防がある程度可能です。薬物治療の目的は次なる骨折の予防なのです。薬物には内服薬と注射薬があり、内服薬の中には毎日ではなく1週間に1回の服用や1ヶ月に1回の服用といったものもあります。注射薬では持ち帰りによる自己皮下注射と1週間に1回医療機関での皮下注射があります。半年に1回で済む皮下注射も開発されました。骨粗鬆症は閉経後や高齢の女性に特に頻度が高い疾患です。骨粗鬆があると骨が脆いためにほんのちょっとした怪我(転倒、尻餅、打撲)により骨折する事があります。骨折が起こりやすい部位は背骨(脊椎)、股の付け根(大腿骨近位部)、肩(上腕骨近位部)、手首(橈骨遠位端)です。脊椎骨折ははっきりとした原因(転倒、尻餅、重量物の挙上等)が無くても起こります。脊椎、大腿骨近位部骨折を生じると寝たきりの原因となり、大腿骨近位部骨折を生じると1年以内に10~35%の方が亡くなるという統計もあります。高齢の女性で最近背中が痛くなってきた方、自分が骨粗鬆症ではないか心配な方は是非受診して下さい。骨密度検査と腰椎のレントゲンで診断が可能です。薬物治療により骨折しにくい体作りが可能となります。