治験管理室

治験管理室について
最終更新日:2025年6月27日

治験管理室について

クリニカルリサーチセンター 治験管理室の概要

クリニカルリサーチセンター 治験管理室では、「治験」(医薬品の開発のための臨床試験)が当院で適正かつ円滑に実施できるよう支援しています。すべての治験は、GCP「医薬品の臨床試験の実施の基準」と呼ばれるルールを守って行うように、薬事法という法律で定められています。このルールには、治験で薬の有効性や副作用などの情報を集めるために守るべき事項と、治験を進める際にご協力いただいた方の人権を守るための事項が定められています。治験では、参加していただく方の負担が大きくなりすぎたり、プライバシーが侵害されたりすることがないように、このルールに従って十分に配慮しています。

当院では、当院の治験・受託研究審査委員会の承認を得て実施し、患者さんから自由意思による同意を得て参加していただいています。さらに、治験担当医師と一緒に治験コーディネーターが、治験に参加していただく方を担当いたします。

治験とは?

治験について

私たちは病気になると、薬を使います。薬による病気の治療や予防は、20世紀後半からめざましい進歩をとげました。しかし、全ての病気を制圧できたわけではありません。健康や生命をおびやかすさまざまな病気に対して、今もなお、より良い薬を待ち望んでいる患者さんが数多くおられるのです。このため、新しい薬を開発する努力が世界中で続けられています。

薬の開発は、次のような手順で行われます。

  1. まず、多くの「薬の候補」について、動物実験をはじめとする様々な試験を行います。その上で、人に投与して有効性(効き目)と安全性(困ったことが起きないか)を調べることが必要になります。一般に、人に対して薬物療法を含む種々の治療法の検討を行う試験を「臨床試験」と言いますが、「薬の候補」を用いて国の承認を得るための成績を集める臨床試験を「治験」と言います。
  2. 「治験」の結果、人々の健康や生命に役立つことが証明されたものだけが国(厚生労働省)から薬(医薬品)として認められます。「薬の候補」から、実際に病院で患者さんに使われるようになるまでには、数多くの慎重な検討が繰り返され、少なくとも10年以上の年月がかかります。こうして、新しい薬が世に出てくるのです。

一般に、治験には次のような段階があります。

第1相

少人数の健康な成人ボランティアに、治験薬(薬の候補)をごく少量から使用し、安全性を調べます。また、治験薬がどのようにして体内へ吸収され、体外へ排出されるのかも調べます。

第2相

少人数の患者さんに対して、本当に病気を治す効果があるのか、どのような効き方をするのか、どのような副作用がどれくらいの頻度でおきるのか、また、どれくらいの量をどのように使用すれば良いのかなどを調べます。

第3相

より多くの患者さんに対して、有効性や安全性を最終的に調べ、治療に適した病気・病状(適応症)や標準的な使い方(用法・用量)を確定します。この場合、現在使われている標準的な薬、あるいは有効成分が入っていない薬と比較することがあります。

第4相(製造販売後臨床試験)

「薬」として認められた後に、「治験」の時には得られなかった新たな情報を得るためや、より良い治療法を見出すために、すでに製造販売されている薬の有効性と安全性を確かめることがあります。この試験を「製造販売後臨床試験」と言います。

臨床試験・臨床研究

当院では、他施設との共同臨床研究や当院独自の臨床研究として、新しい治療方法の開発、既存の治療方法との比較、治療選択肢の拡大あるいは現在行われている治療における未知の部分の検証などを目的とした臨床試験・臨床研究も行っています。臨床試験・臨床研究はヘルシンキ宣言の精神を尊重し、当院の治験審査委員会あるいは倫理委員会の承認を得て実施しています。参加していただく患者さんには、自由意思による同意を得て協力していただいています。

治験参加者を募集中の治験

対象疾患:Uncommon EGFR遺伝子変異陽性非小細胞肺癌
アファチニブ投与におけるDFP-14323を併用した際の有効性を検証する試験
公開情報:jRCT206123011( https://jrct.mhlw.go.jp/latest-detail/jRCT2061230111

対象疾患:ファリシマブの有効性と安全性を対照群と比較検討する試験

☆参加には条件がございます。試験の状況により募集が早期に終了する場合があります。詳細はクリニカルリサーチセンターへご連絡下さい。

電話:06-6480-7000(病院代表電話)