小児アレルギー科

小児アレルギー科
こどものアレルギー対応を当科で適切にサポートします
近年のアレルギー診療の進歩は目覚ましく2-3年前と同じ治療では立ち行かなくなって来ています。特に治療に関してはこれまでのアレルギー診療の中心であった抗アレルギー薬の内服・吸入・外用・点鼻等により「症状を抑えて病状を安定させる」という治療だけでなく「アレルギー体質そのものを小児期だけで治してしまう」という治療までできる時代になって来ています。特に当院では小児の高度救命医療を提供し続ける使命を長年に渡り担い続けていることもあり、且つ全国で断トツに多い現場出動件数を誇る小児ドクターカー事業の甲斐もあり、関西圏はおろか全国的にも非常に重症度の高い小児アレルギー患者さんが多数通院しておられます。当院でないと救命できなかった小児アレルギー患者さんも多数おられます。全国でも有数の小児アレルギー診療体制を敷きつつあり、現状での先進医療である難治性アレルギー疾患に対する「生物学的製剤」や「経口・皮下免疫療法(減感作療法)」に関しても多数導入しております。また今現在成人アレルギー領域では「分子標的治療薬」というこれまで主に悪性腫瘍やリウマチ膠原病などの治療で使用されていた薬剤が外用薬・内服薬でアレルギーの診療にも導入されてきています。小児でも徐々に取り入れていく治療になりますが、当院ではこれまで難治性小児リウマチ膠原病患者様を小児アレルギー科も兼務している医師が多数診療してきたこともあり「分子標的治療薬」の使用にすでに精通していることも大きなアドバンテージになります。海外での臨床研究での有効性・安全性の結果を基にして院内の倫理委員会の承認を得て国内の最先端の小児アレルギー治療を取り入れながら、患者様・ご家族様に安心していただける診療を提供しております。まだまだ人員不足で待ち時間が多くご迷惑をおかけすることもたくさんあると思いますが何卒よろしくお願いいたします。
小児アレルギー5つの柱

科長ご挨拶
小児アレルギー科は近年増加する食物アレルギーやアトピ−性皮膚炎、喘息など小児のアレルギー疾患を診断・治療する科です。食物アレルギーなど時には命に関わる事もあり、適切に対応しなくてはいけません。当科では学会ガイドラインにもとづいた適切な対応により患者さんのアレルギー疾患をより良くコントロールする事を目指しています。
対象とする主な疾患
気管支喘息
発作ゼロのコントロールを
気管支喘息は慢性の炎症が気道に生じる病気です。発作の時は苦しく運動ができなくなったり夜間も寝られなくなることもあります。このような苦しい状態が子ども達に起きないように内服・吸入療法等により発作がない状態を目指してコントロールを行います。成長にも影響がでないような治療を目指しています。
アトピー性皮膚炎
乳児期早期からしっかりした治療を
アトピー性皮膚炎は湿疹がいろいろなところにできて、かゆみが持続する皮膚の病気です。子供の場合は食物アレルギーも合併していることが多いので注意が必要です。内服・外用療法を併用しながら乳児期早期から皮疹の治療・コントロールを行い、湿疹を成人期に持ち越さないようにする事を目標としています。
食物アレルギー
最小限の除去と安全な日常生活を
食物アレルギーは食品を食べると皮膚や呼吸器、消化器などに症状の出る病気です。年齢によっておこりやすい食品の種類が異なります。症状も様々なので診断が難しい場合もあります。当科では血液検査や食物負荷試験を行い必要最小限の食物除去を基本に安全な食生活が送れるよう診断・指導を行います。必要な症例には積極的にエピペンの処方やその指導を行います。
花粉症
予防を中心におこないます
花粉症はちょっと前まで大人の病気でしたが最近徐々に低年齢化している傾向があります。増加傾向にある小児の花粉症に対しては内服・点鼻薬による シーズン前からの予防を行い、少しでも症状が軽くなるようにコントロールする事を目標とします。
外来医師担当表
学会認定
- 日本アレルギー学会