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薬剤とそれぞれの特徴、効果などの対照表

薬剤名
(商品名)
特徴効果・位置付け用法・用量主な副作用
インターフェロン
  • INF-β1a
    (アボネックス)
  • INF-β1b
    (ベタフェロン)
  • 国内で一番使用歴の長い薬剤
  • INF-β1a:再発予防
  • INF-β1b:再発予防と進行抑制
  • 年間再発率を30%ほど低下させる
  • ベースライン薬
  • 新規での使用例は減っている
  • INF-β1a:週1回の筋肉注射
  • INF-β1b:隔日で皮下注射
  • 注射後にインフルエンザ様症状(発熱、頭痛など)がでやすい
  • 注射部位の発赤、痛み、痒み
  • 肝機能障害、白血球減少、うつ状態、間質性肺炎
グラチラマー酢酸塩
(コパキソン)
  • 欧米では古くから使用されていた薬剤
  • 他剤よりも妊婦への安全性が高いとされる
  • 再発予防
  • 再発予防効果はインターフェロンβと同等(30%程度)と考えられている
  • ベースライン薬
  • 毎日1回
  • 皮下注射
  • 注射部位の発赤、痛み、痒み
フマル酸ジメチル
(テクフィデラ)
  • 内服薬としてはフィンゴリモドに続いて国内2番目に認可された
  • 血液中のリンパ球数を定期的に調べる必要がある
  • 再発予防と進行抑制。年間再発率を50%ほど低下させる
  • ベースライン薬に位置付けられた
  • 1日2回
  • 経口内服
  • 投与初期の腹痛、嘔吐、下痢、顔面の紅潮
  • リンパ球減少
  • ごくまれな頻度で進行性多巣性白質脳症発症(PML)の発症が報告されている。
ナタリズマブ
(タイサブリ)
  • 疾患活動性を抑える効果はもっとも強い
  • 長期使用により重篤な副作用(PML等)を呈することが知られており、必要性を十分に検討した上で、長期には使用せずに疾患活動性が高い時期に使用する
  • 再発予防と進行抑制。年間再発率を70%低下させる
  • 抗JCウイルス抗体陰性者に使用する場合は第2選択薬
  • 抗体陽性者に使用する場合は第3選択薬
  • 4週間に1回(状況に応じて6週間に1回など延長)
  • 点滴静注
  • 長期使用によりPMLやヘルペス脳炎を含めた重篤な副作用を呈することがある
フィンゴリモド
(ジレニア、イムセラ)
  • 疾患活動性を抑える効果はあるが副作用も強い
  • 血液中のリンパ球数が減少するため、定期的に血液検査をする
  • 導入時は心電図で不整脈のモニタリングが必要
  • 黄斑浮腫を呈するため眼科との連携も必要になる
  • 再発予防と進行抑制。年間再発率を50%ほど低下させる
  • 第2選択薬の中では副作用の観点から慎重に適応を判断する
  • 1日1回
  • 経口内服
  • リンパ球減少
  • 帯状疱疹などの感染症
  • 導入時の脈拍低下
  • 黄斑浮腫
  • PML
オファツムマブ
(ケシンプタ)
  • 現時点で国内最新となる、B細胞に対する治療薬
  • 同じ薬剤が慢性リンパ性白血病にも使用されるが、用量はMSの方が少ない
  • 注射に伴う全身反応を軽減するためステロイド等の前投薬が必要となる
  • 再発予防と進行抑制。年間再発率を50~60%ほど低下させる
  • 二次性進行型(SP)MSにも有効
  • 第2選択だが疾患活動性の高い場合には当初からの使用も検討される
  • 4週間に1回
  • 皮下注射
  • 注射に伴う反応
  • 感染症(特にB型肝炎ウイルスの再活性化に注意を要する)
シポニモド
(メーゼント)
  • フィンゴリモドと同じ作用機序の薬剤だが中枢神経にも直接作用すると考えられている
  • 二次性進行型(SP)MSにのみ適応を有する
  • 二次性進行型(SP)MSの再発予防と進行抑制
  • 1日1回
  • 経口内服
  • フィンゴリモドと同様の副作用あり
  • リンパ球減少
  • 帯状疱疹などの感染症
  • 導入時の脈拍低下
  • 黄斑浮腫
  • PML

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