食べやすい食品と調理の工夫
嚥下障害がある場合、症状の程度に応じて食べやすい工夫をすることが大切になってきます。食感がなめらかで、舌で押しつぶすことができ、食塊形成が容易となるように調理するのが基本です。工夫すればほとんどが利用可能です。
ゼリー状にする。うらごしする。ミキサーをかける。トロミをつけるなどの調理方法を食材の性質や障害の症状に合わせて試してみてください。
ゼリー状にするために | 水分の多いものはゼラチン・寒天で固めます 固形のものはうらごしやミキサーにかけ、ゼリー状にします |
トロミをつけるために | |
〈手軽で便利な主な市販の介護食〉
- トロミ調整剤
- 流動栄養調整総合食品
- 水分補給用ゼリー
- 栄養強化スープ
- 調理済み食品のテリーヌカップ
- フルーツゼリー
- ベビーフード
薬局・介護ショップ・通信販売などで購入できます
〈参照〉
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食べやすいもの |
食べにくいもの |
主食 |
- 粥(全粥)〜やわらかいご飯
- おじや
- パン:パン粥にする、又はシロップをつける
- 麺:やわらかく煮込む。麺類の中では、素麺が食べやすい。1/3〜1/4に切ってゆで、つゆに少しトロミをつける
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- かたいご飯、熱いご飯
- パラパラしたチャーハン
- 食パン:トーストしていないものは口の中で固まってしまいやすい
- 太めのうどん、ラーメン
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野菜 |
- 根菜の煮物:大根、かぼちゃ、人参、芋類をスプーンの背でつぶせるくらいやわらかく煮る
- 葉もの:ミキサーにかけゼラチンで固める
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- 生野菜(刻んでもムセやすい)
- 葉ものや野菜の茎の部分
- もやし、カイワレなど繊維の切れにくいもの
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肉 |
- 鶏肉:細かく切ってトロミ(ソースやだし汁など)をからめると食べやすくなる
- ミンチ:ハンバーグや肉だんごのように、つなぎを加えてまとめたり、煮汁にかたくり粉を加えてドロドロにする
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- 牛肉、豚肉:かみ切りにくく食べにくい
- パラパラのミンチ
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魚 |
- 煮魚、焼魚の身をほぐし、煮汁やだし汁にトロミをつけあんかけにする
- まぐろ:たたき、ネギトロ等
- ウナギ:皮を取り、身をほぐす
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- エビ、イカ、タコ
- かまぼこ等練り製品は形がつぶれないので食べにくい
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卵 |
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汁物 |
- シチュー、カレー(辛すぎないよう)
- ポタージュスープ
- 味噌汁:具は千切りにし、やわらかくなるまでよく煮る。水分でむせやすい場合は、少しトロミをつける
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果物 デザート |
- バナナ、桃(食べやすい大きさに切る)
- みかんは缶詰の方が食べやすい
- りんご:すりおろして少しトロミをつける コンポート(甘煮)にする
- ゼリー、プリン、シャーベット、ヨーグルト、水ようかん、シュークリーム
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- ナシ、柿、りんご、ブドウ
- パサパサしたクッキー
- お餅、団子
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その他 |
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