対象とする主な疾患

急性骨髄性白血病

リスク(キメラ遺伝子、遺伝子変異、染色体など)、年齢、全身状態を考慮した治療を行います。

症状 発熱(感染症など)、貧血(倦怠感、動悸など)、出血傾向
治療 完全寛解や治癒を目指して、染色体や遺伝子変異に応じた化学療法、分子標的療法、分化誘導療法、造血幹細胞移植(再発・難治は70代中盤まで行いますが、TP53変異や染色体複雑核型の場合は治癒が難しく、お勧めしない場合があります)などを行います。

急性リンパ性白血病

リスク、年齢、全身状態を考慮した治療を行います。

症状 発熱(感染症など)、貧血(倦怠感、動悸など)、出血傾向など。
治療 完全寛解や治癒を目指して、化学療法、分子標的療法、抗体療法、造血幹細胞移植などを行います。

悪性リンパ腫

種類、リスク、年齢、全身状態を考慮した治療を行います。

症状 リンパ節腫脹、発熱、体重減少、寝汗など。
治療 組織型に応じて、完全奏功や治癒を目指して、化学療法、抗体療法、アイソトープ標識抗体療法、放射線治療、造血幹細胞移植などを行います。

多発性骨髄腫

リスク、年齢、全身状態を考慮した治療を行います。

症状 骨折(骨痛)、腎機能障害、貧血、高Ca血症など
治療 可能な限り測定可能な残存病変の消失を目指して治療を選択し、新規薬剤、化学療法、抗体療法、放射線治療、造血幹細胞移植などを組み合わせて行います。

骨髄異形成症候群

リスク、年齢、全身状態を考慮した治療を行います。

症状 貧血(倦怠感、動悸など)、出血傾向、発熱(感染症など)
治療 リスクに応じて治療を行います。低リスクでは高容量エリスロポエチン療法や赤血球成熟促進薬を用いた貧血の改善や輸血の離脱を、高リスクでは、アザシチジンを用いた疾患の安定化や輸血の離脱を、さらには同種造血幹細胞移植を用いた治癒を目指した治療を行います。

慢性骨髄性白血病

リスク、年齢、全身状態を考慮した治療を行います。

症状 多くは無症状。健診などの血液検査で、白血球増加で発見される
治療 分子標的療法など。

特発性血小板減少性紫斑病

年齢、全身状態を考慮した治療を行います。

症状 出血傾向など。無症状で血液検査にて、血小板減少で発見される
治療 ステロイド、大量ɤグロブリン、ピロリ菌の除菌、トロンボポエチン受容体作動薬、脾摘、リツキシマブなど。