院長ご挨拶

県立尼崎総合医療センター 院長  平家俊男よりご挨拶

本年、おかげさまで10周年を迎えます

「兵庫県立尼崎総合医療センター(AGMC)」は本年7月に、開院10年を迎えます。これもひとえに、地域の皆様の多大なるご支援のおかげであり、心から感謝申し上げます。「AGMCが目指すこと」3項目は、統合当初から引き続き(1)本格的地域完結型医療の推進・充実!(2)医療のみならず、マネジメント・サービスでもトップの病院! (3)量から質へ!です。この10周年を機に職員一同でいま一度反すうし、新たな気持ち・視点で、医療に従事してまいります。

新たに推進する“ブランディング”とは

この10年で築きあげてきた診療の立ち上げ、組織インフラストラクチャーの整備に続き、これからは新たに本院のブランディングの確立、認知の拡がりを強化してまいります。本院の考える“ブランディング”とは見せ方を素敵に整える、良いイメージを醸成する、といった表面上のことを指すのではありません。本院を受診して頂いた患者さん・ご家族様が、新たに受診の必要が生じたとき、真っ先に本院を選んで頂ける病院になるということ。入院中ストレス少なく過ごすことができ、合併症もなく、栄養状態も良好に保って退院でき、その治療成績も優れている……というような、多方面からの医療の質を高めることで「選ばれる」病院になるということです。これは、地域に医療機関の皆様からも同様です。そのために医療やサービスの質をさらに向上させることはもちろん、患者さん・ご家族様、地域の医療機関の皆様、地域社会に向けて、正しく、わかりやすい情報を発信していくことにも注力してまいります。

本格的地域完結型医療の推進・充実/量から質へ

本院の役割は、尼崎市のみならず人口約175万人の阪神医療圏+約45万人の大阪市西部地域の医療・介護全体と連携・協調し、日本に誇れる質の高い高度急性期・高度専門・先端・政策医療の部分を担うことです。充実した各診断・治療設備、約2年前に再整備した患者サポートセンター、がんセンターなどの資源・設備をフル活用し、高度専門医療、外来・入院・退院・転院・在宅・介護全体を見渡す「PFM(patient-flow-management)」の充実、医療安全、職場環境、患者さんへのコミュニケーションの質の向上等、様々な面での質的充実を一層進めてまいります。

医療のみならず、マネジメント・サービスでもトップの病院へ

柔軟な組織運営には、マネジメント・サービスが必要です。職員全員が各部門での当事者意識とともに病院全体の視野も入れて、どのような取り組みがマネジメント・サービスの向上につながるか、知恵を出し合ってまいります。また、職員にとっても「働きたい病院」「働きやすい病院」「働きがいがある病院」を目指し、職員の「働き方」の改善にも力を注いでまいります。

この10年をステップに、未来へ

AGMCが誕生してまもなく10年。慢心せず、この10年を新たなステップとして、医療者側からはもちろん、患者さん・ご家族様側から見た際にも質の高い医療の実践を追求してまいります。新しい10年への歩みを進めていく本院に対し、あたたかいご支援とともに叱咤激励をよろしくお願い申し上げます。

令和7年元旦
兵庫県立尼崎総合医療センター
院長 平家俊男