小児・総合周産期母子医療センター
小児脳神経外科
2階Eブロック

対象とする主な疾患

水頭症

脳・脊髄の周囲は脳脊髄液という水のような液体に囲まれています。これらが脳を衝撃から守っています。水頭症は脳脊髄液が頭の中に余分にたまることで、脳圧が上がって脳の働きが悪くなる病気です。

症状は乳幼児期であれば大泉門の膨隆や頭囲拡大が多く、年長児では頭痛や嘔吐、けいれんなどが多く、年齢によって症状が異なります。

手術法は内視鏡で頭蓋内に新しい脳脊髄液の通り道をつくる第3脳室開窓術と体内にチューブを埋め込むことで脳の余分な脳脊髄液を体の他の部分に流すシャント術(脳室腹腔シャント、脳室心房シャント、脳室胸腔シャント)があります。患者さんの病態に最もあった手術法を選択します。

第3脳室開窓術

脊髄脂肪腫

脊髄脂肪腫は脊髄に脂肪腫という脂肪の塊がはいり込んでいる病気で、背中・おしりのこぶや凹みをきっかけに診断されます。脊髄脂肪腫により脊髄が牽引されることで排尿・排便障害、下肢腱反射亢進、異常反射出現などの症状がでます。症状がでている場合や画像状の変化が著しい場合などに手術を行います。

脊髄脂肪腫手術

脊髄髄膜瘤

脊髄髄膜瘤は脊髄神経が皮膚表面に露出したまま出生してくる病気です。感染予防・神経障害予防のために出生後48時間以内に修復術を行います。水頭症やキアリ奇形2型という病気を合併することがあり、その場合はそれらの治療も行います。出生前診断された場合は産科・新生児科と連携して治療を行います。出生後に診断された場合も新生児科と連携して治療を行いますのでご相談ください。

もやもや病

もやもや病は脳を栄養する血管が徐々に狭窄し閉塞する病気です。不足した血流を補うために新しく細い血管が発達してきます。この細い血管が脳血管撮影で煙がもやもやしているように見えたため、もやもや病という病名になりました。頭痛、脱力、意識障害、けいれんなどといった症状をきっかけに発見されます。血流が不足していることによる脳虚血状態を改善するために血行再建術を行います。

痙性麻痺

痙性麻痺とは脳性麻痺などの脳・脊髄の障害のために手足がつっぱるようになり、手足が曲げられなかったり、関節が思うように動かせなかったりする状態のことです。内服薬やボツリヌス治療の効果が不十分な場合、外科的治療によって改善することができます。

外科的治療としてバクロフェン髄注療法を行うためのポンプ埋め込み術を行っています。

バクロフェン髄注療法

バクロフェン髄注療法を解説する画像

キアリ奇形1型

キアリ奇形1型とは通常は頭蓋内にある小脳の一部が頚椎のほうにはみ出た状態のことです。頭痛、小脳失調、無呼吸、嚥下障害、感覚障害、筋萎縮、腱反射の亢進・減弱などの症状をきたすことがあります。無症状であれば手術は行わず、経過観察します。症状がある場合は後頭蓋窩を中心とした減圧術を行います。