臨床工学部門の概要と特色
臨床工学部門は、臨床工学技士22名で業務を行っています。
臨床工学技士は、生命維持管理装置の操作及び保守点検を行う事を業とする医療機器の専門医療職種です。近年の医療技術の進歩に伴い、医療機器の高度化・複雑化が進むなか、医療機器の安全確保と有効性維持の担い手として、チーム医療に貢献しています。
当院の臨床工学技士は体外循環技術認定士、呼吸療法認定士、透析技術認定士などの資格を取得しており、専門的で最新の知識と技術を提供し、高度で安全な医療の実施に努めています。臨床工学技士の主な業務は以下のとおりです。
人工心肺業務
心臓手術の際に人工心肺装置を操作します。心臓血管外科医、麻酔科医、手術室看護師と連携し、安全で高度な手術の実施に努めています。2020年度の人工心肺業務件数は157件です。
呼吸療法業務
呼吸療法が必要な患者さんに専門的で最新の医療が提供できるように、人工呼吸器を代表とする呼吸療法関連機器の操作、職員の技術サポートを行っています。RST(呼吸療法サポートチーム)活動に参加して、合併症予防、人工呼吸器からの早期離脱、職員の技術向上にも取り組んでいます。
カテーテル業務
TEVAR,EVAR,アブレーションなど専門的で複雑な機器・物品を多く扱いますので、それらの操作・管理、技術サポートを行っています。
ペースメーカー業務
ペースメーカー植え込み手術時の機器操作及びペースメーカーの設定を行います。患者さんが退院後はペースメーカー外来でフォローアップを行い、患者さんの安全確保とライフスタイルに合わせた設定を心掛けています。2020年度のペースメーカー外来件数は1733件です。
血液浄化業務
患者さんが安心して血液浄化治療が行えるように、透析機器や透析液の管理、透析液清浄化、血液浄化サポートチームを作りCHDFラウンドを行っています。2020年度の透析室業務件数は4208件です。
医療機器保守管理業務
臨床工学技士は以下の機器を管理しています。医療機器を安全に使用できるように、保守点検業務、院内職員へ講習会の開催などを行っています。
管理機器
麻酔器 | 21台 | 人工呼吸器 | 97台 |
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輸液ポンプ | 377台 | シリンジポンプ | 405台 |
経腸栄養ポンプ | 25台 | 除細動器 | 20台 |
人工心肺装置 | 3台 | 心筋保護装置 | 4台 |
PCPS | 5台 | IABP | 3台 |
自己血回収装置 | 5台 | 人工透析装置 | 22台 |
血液浄化装置 | 7台 | IMPELLA | 2台 |