小児救急集中治療科

小児救急集中治療科
最終更新日:2025年6月27日

小児救急集中治療科

病院前診療から集中治療まで シームレスに小児救命救急医療を提供

兵庫県立尼崎総合医療センターは、人口約175万人の阪神南北医療圏における小児救急医療の中核的な役割を果たしており、平成29年4月1日には、全国で13番目の小児救命救急センター指定を受けました。

小児救命救急センターには、小児科・小児救急集中治療科医師が常時待機し、疾患の内容を問わずあらゆる小児救急患者に対応しています。また、8床の小児集中治療室(PICU)を有し、どのような重症患者にも対応可能です。

当科は、小児ドクターカーを用いた病院前診療も担当しています。病院前から小児重症患者に対して診療を行い、その後PICUにて集中治療を行います。更に一般病棟に出たあとも、退院までのサポートを小児科各グループと協働して行っています。この一連の流れをシームレスに(継ぎ目なく)提供していることが当院の小児救命救急診療の大きな特徴です。

小児救急集中治療科2つの特徴

診療体制

PICU(小児集中治療室)には、一般小児科とは別に専属医師が配置されています。また、休日時間外においても専任の当直医師を配置し、24時間体制で重症小児患者の受け入れから集中治療を行うために必要なスタッフと医療機器を配置しています。

小児重症患者が搬送された場合は、救命救急センターにおいて各診療科と連携し、救命救急治療を行います。多数の診療科を有する総合病院であるからこその幅広い対応能力が特長です。

小児救命救急センター

小児救命救急センターは、「診療科を問わず、すべての重篤な小児救急患者を24時間体制で必ず受け入れる」ことを要件に、都道府県から指定されるものです。また、小児集中治療室(PICU)を6床以上整備し、相当数の症例数を取り扱っていることも要件となります。

【参考資料】厚生労働省医政局指導課「小児救急医療体制の現状」

当院は、開設時に8床のPICUを設け、小児救急・集中治療体制の整備とともに、あらゆる重篤小児患者の受け入れに取り組んできました。その結果、これらの要件を満たし、平成29年4月1日付で兵庫県知事より小児救命救急センターの指定を受けました。

引き続き阪神圏域のみならずより広域の皆様に安心して医療を受けていただけるよう体制の充実に取り組んでいく所存です。

また、小児救急医療に関する医師、看護師、救急救命士への卒前卒後の教育も小児救命救急センターの役割の一つです。教育面での体制の充実も図り、今後の小児救急医療の発展にも寄与したいと考えています。当院での研修を希望される方を広く募集致します。

科長ご挨拶

当科はPICU(小児集中治療室)の運営および小児救命救急センターにおける小児重症患者の診療を担当しています。当院のような規模の大きい総合病院の中に、小児患者のためだけにICUが存在することは非常に珍しいことです。

また、救急集中治療の中でも「小児」はひときわ特殊性のある分野ですが、当科では専属の医師が治療方針の決定から必要な処置までを一貫して行うことで、スピーディーな診断と治療を実現しています。

阪神南北医療圏の小児救命救急医療の最後の砦として、外傷も含めたあらゆる小児救急患者の受け入れ、周辺医療機関からの重症患者搬送に対応したいと考えています。

ご紹介いただく先生方へ

24時間体制で専従の医師を配置し、重症小児患者の受け入れを行っています。集中治療室の適応となる重症患者の転院搬送のご依頼には病院代表番号06-6480-7000番より“小児救急集中治療科 責任医師”をお呼び出しください。また、一般小児科にご相談いただいた症例でも、患者さんの状況次第では小児救急科医師が対応させていただくことがあります。更に、搬送にリスクを伴う患者搬送には、ドクターカーによる迎え搬送も行います。運行状況をみて、当方から派遣の提案をさせていただきますのでどうぞご利用下さい。

対象とする主な疾患

急性呼吸不全・循環不全に対する人工呼吸をはじめとした集中治療

小児心臓血管外科、小児外科をはじめとした各科術後管理

重症敗血症に対する集中治療

急性脳炎・脳症に対する神経集中治療

急性腎不全、急性肝不全、先天代謝異常症等に対する急性血液浄化療法

自己免疫性疾患、神経疾患に対する血漿交換療法

重症外傷対応、術後管理

中毒、熱傷など小児外因性救急全般

施設認定

施設認定

  • 小児救命救急センター
  • 日本集中治療医学会 専門医研修施設
  • 日本救急医学会救急科専門医指定施設(救命救急センター)
  • 日本急性血液浄化学会認定指定施設(集中治療センター)