科長ご挨拶

近年の医学の進歩には目を見張るものがあります。
医学のめざましい発展により日本の平均寿命は世界で一二を争うまでになり、誰もが健康を享受できる社会が実現したかのようにみえます。しかしながら、救急車による搬送件数や国民医療費は年々増加しており、医療を必要とする人が減っているわけではありません。また、ここ数年は新型コロナウィルス感染症の世界的流行や異常気象による猛暑、地震や豪雨災害など、人々の健康が脅かされる出来事も後を絶ちません。病気にかかったり怪我をしたりして気づくことは、「健康は最高の財産である」ということです。私たち医療者の役割は、「皆さんの財産である健康を守ること」、に他なりません。

医学の進歩により、医師の専門化と診療科の細分化が進んでいます。
令和6年4月現在、当院には48の診療科があります。すでに病気が特定されていれば、その病気に適した診療科で診察を受け、治療するに越したことはありません。しかし、急に身体の不調を自覚した時に、どの診療科を受診すればよいかお困りになると思います。

ER総合診療科には救急医、総合診療医、感染症科医が所属しています。私たちは、急な体調不良や怪我の患者さんには救急初期診療を提供し、原因がわからず長引く症状に悩まされている患者さんには臓器・診療科の枠を超えた診療を通じて、健康上の問題解決に取り組みます。

私たちは社会のセーフティ・ネットとして、健康のゲートキーパーとして、さらには最高の財産である健康に恵まれたよりよい人生を共創するパートナーとして、皆様から選ばれ、信頼される診療科を目指してまいります。