脳神経内科は兵庫県下でも有数の教育認定施設として、開設以来多くの神経内科専門医を育ててきました。内科専門医についても以前から総合内科専門医を取得する医師が多いという背景があり、鑑別診断や合併症管理ではgeneralistとしての考え方が身につき、さらに神経領域のspecialistを目指す研修が可能となっています。出身大学も多様な初期研修医4~6名、後期研修医(専攻医)4~5名という体制で、お互いに切磋琢磨しながらも同期や先輩医師に相談しやすい環境が整っています。
当院脳神経内科の研修は、脳卒中やけいれん、意識障害、髄膜脳炎などの神経救急疾患を中心に、神経変性疾患、末梢神経・筋疾患、高次脳機能障害などのより専門的な神経疾患にも対応できる、オールラウンドな臨床能力を身に付けることを目標としています。当科では病歴聴取、身体診察、神経学的所見を正確に行うことを重視しています。そのうえで局在診断、鑑別診断を考え、適切な検査や治療法を選択するプロセスを学んで頂ければと思います。
初期研修医の業務内容
主に病棟担当医として入院患者さんの診療にあたります。メンターとなる専攻医・指導医とペアを組み、診察から治療方針の決定まで実践します。時に救急外来における神経救急疾患の初期対応にも、メンターとともにあたります。週一回のカンファレンスでの発表、総回診への参加、1クール1回の論文抄読会での発表、また学会発表や臨床報告のまとめ方についても積極的に指導を行っています。定期的にレジデントレクチャーも行っています。
後期研修医(専攻医)の業務内容
年次により変わりますが、責任医の指導の下で病棟主治医あるいは担当医として入院患者さんの診療にあたります。一方で初期研修医の指導も行います。また日中の救急当番では脳卒中や神経救急疾患の1st callとして、指導医と相談しながら迅速に治療方針の決定を行います。外来は入院患者さんのフォローアップを中心に、可能なところから開始します。神経伝導検査や筋電図の手技、MRI画像や脳波の判読、抄読会での発表、学会発表や論文投稿などを通して、脳神経内科医としての専門性を身につけて頂きます。