初期臨床研修
当院の麻酔科研修は、必修科目である救急部門研修の一部としての1年次1ヶ月、2年次1ヶ月の必修研修に加えて、2年次1から5か月の選択研修が可能です。1年次の研修では手術室での麻酔管理を通して気道確保・気管挿管・静脈路確保など救急医療に必要な基本手技を習得することを第一の目標としています。複数の麻酔科学会認定麻酔科指導医・臨床研修指導医によるマンツーマン指導のもと、1ヶ月間の短期研修ですが、30例以上の症例でバックマスクによる気道確保・気管挿管・静脈路確保など救急医療に必要な基本手技を日々実習することができ、これらの手技に関して臨床医として必要なレベルの技能を修得することが出来ます。
2年次の必修研修では集中治療室での重症患者の集中治療管理と手術室での重症患者の麻酔管理を中心に基本的診療能力をより深めることを目標にしています。
選択研修では麻酔業務と集中治療室業務を通して周術期管理・救急医療・重症患者管理に必要な知識と手技を習得すること、さらに、将来麻酔科を専攻する医師には、麻酔に関するより深い知識と臨床能力を習得することを目的としていいます。
後期臨床研修(専攻医)
兵庫県立病院では2010年度から、当院(旧:尼崎病院)を基幹病院として県立10病院の中から複数の病院を選択し、基礎的な麻酔だけでなく専門領域の麻酔を県立病院に継続的に勤務しながら集中的に研修できる「兵庫県立病院麻酔科医総合研修システム」を運営し、多くの麻酔認定医・専門医・指導医を育成してきました。
2015年度からは日本麻酔科学会の新たな専門医研修制度が始まり、専門医取得には学会認定の4年間の専門医研修プログラムを終了することが必須となりました。当院は「兵庫県立病院麻酔科医総合研修システム」の経験を引き継ぎ、日本麻酔科学会認定の麻酔科専門医研修プログラムの責任基幹施設として多数の専攻医の指導を行っています。プログラムへの参加者数は全国の市中病院の中でもトップクラスを誇っています。
2018年度からはこれまで日本麻酔科学会が行ってきた麻酔専門医研修制度は日本専門医機構に移管され、日本専門医機構の認定する麻酔専門研修プログラム従って規定の研修を行い、日本専門医機構が認定する麻酔専門医取得を目指すこととなります。
兵庫県立尼崎総合医療センター麻酔科専門研修プログラム(認定番号:2317280007)
総合型4病院(尼崎総合医療センター、西宮病院、加古川医療センター、 淡路医療センター)、こども病院、がんセンター、姫路循環器病センター、 災害医療センターの県立8病院で安定した身分のもと多彩な症例が経験可能
- 本プログラムは、県立8病院で構成されており、安定した雇用条件のもとでの研修が可能です。
- 2010年から、県立病院の中から複数の病院を選択し基礎的な麻酔だけでなく専門領域の麻酔を県立病院に継続的に勤務しながら集中的に研修できる「兵庫県立病院麻酔科医総合研修システム」を運営し、多くの麻酔認定医・専門医・指導医を輩出してきた実績があります。
- 8病院のうち2病院が総合周産期母子医療センターの指定を受けており、小児麻酔や産科麻酔の症例が豊富です。
- 4病院で心臓血管麻酔の経験が可能で、うち3病院は心臓血管麻酔専門医認定施設です。先天性心疾患の症例も豊富です。
- 6病院が救急救命センターの指定を受けており救命救急センターや集中治療部門での専門研修も可能です。
- 日本周術期経食道心エコー認定(JB-POT)や小児麻酔認定医の資格を研修期間中に取得するための指導も行います。
心臓血管麻酔専門医の資格取得のための研修
本院は心臓血管麻酔専門医認定施設であり、日本周術期経食道心エコー(JB-POT)認定医および心臓血管麻酔専門医の資格取得のための研修プログラムがあります。