- 新たな診療取り組み
小児ドクターカーについて
日本初の小児に特化したドクターカーシステムの構築
当院は2015年7月の新病院開院を機に、日本でも他に類を見ない小児に特化したドクターカーの運用を開始しました。ドクターカーとは救急現場や医療機関に医師が乗車して現場へ急行する病院前救急診療におけるシステムの総称です。ドクターカーの業務は大きく分けて2つあり、一つは症状の重い患者をある医療機関からより高次の医療機関に搬送する「施設間搬送」であり、もう一つは消防本部や救急隊からの出動要請により、現場に出動し早期医療介入を行う「現場出動」です。
施設間搬送に特化した小児ドクターカーは全国的にも運用されていますが、当院のように施設間搬送のみならず、消防本部・救急隊からの要請により現場に出動している小児ドクターカーは現時点では当院だけです。また、全国的には成人を対象とし、小児症例の要請の場合にも一般救急医が対応しているドクターカーは数多くありますが、当院のように小児症例の要請の際に、通常より小児医療に携わっている小児救急医が常に乗車している施設は当院のみです。つまり、小児に特化した「施設間搬送」、「現場出動」を行うドクターカーシステムは当院の特色といえます。
また、ドクターカーは大きく救急車に医師が同乗する「ステーション方式」と病院が所有する車両を用いて現場に急行する「ドッキング方式」に分けられます。
当院では病院が所有する患者搬送機能を有する大型の車両を用いるドッキング方式での運用を行っており、装備品に関しても新生児から成人までに対応可能な物品、装備を搭載しています。そのため、病院前においても各年齢に応じたきめ細やかな検査、処置を行うことが出来ます。
当院小児ドクターカーの内部
小児ドクターカー運用実績
小児ドクターカー要請件数日本一
兵庫県立尼崎総合医療センターが開院した2015年7月から施設間搬送を、同年11月末から現場出動を開始しました。要請件数は増加傾向にあり、特に現場出動に関しては小児に特化したドクターカーとしては日本一の要請件数となっており、2017年度の現場出動要請は399件でした。施設間搬送、現場出動の件数とその推移、要請消防本部の内訳は以下のようになっています。
施設間搬送・総要請件数
施設間搬送:2015年7月1日~2018年3月31日(合計157件)
総要請件数:2015年11月26日~2018年3月31日(合計702件)
要請消防本部
要請消防本部
AGMC小児ドクターカーのこれからと今後
日本一小児の救急疾患に強い地域を目指して
当院は2017年4月より小児救命救急センターに認定されました。
小児救急集中治療科、小児科、新生児内科、小児循環器内科、小児外科、小児脳神経外科など、内因性疾患、外傷を問わず、24時間小児重症症例に対応する体制が整っています。
また、小児ドクターカーによる病院前救急診療、小児救命救急センター、小児集中治療科(PICU)がシームレスになっており、一刻を争う小児の重症病態に無駄なく迅速な対応が可能となっています。
こうした三位一体の診療体制を確立することで、日本一小児の救急疾患に強い地域造りを目指してこれからも日々努力を続けていきます。
参考メディア掲載
たくさんの新聞社、テレビ局で当院の小児ドクターカーを取り上げていただきました。
新聞掲載
掲載時期 | 掲載紙 |
---|---|
2018年4月11日 | 朝日新聞 |
2017年5月9日 | 日本経済新聞(夕刊) |
2017年2月22日 | 神戸新聞 |
テレビ放送
放送時期 | 番組名 |
---|---|
2017年11月12日 | テレビ東京『日曜ビッグバラエティー』 「激撮!救命救急リアル現場 24時間…命を守る医師たち」 |
2017年7月13日 | 日本テレビ『news every.』 |
2017年6月14日 | 読売テレビ『ten.』 |
2017年5月29日 | 関西テレビ『報道ランナー』 |
2017年4月12日 | NHK神戸『ニュース神戸発』 |