患者サポートセンター
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患者サポートセンターの概要

副院長(地域医療連携・医療情報担当)ご挨拶

副院長(地域医療連携・医療情報担当) 齋田宏ご挨拶

地域包括ケアシステムにおける県立尼崎総合医療センター(AGMC)の役割
~患者さんが、住み慣れたお住まいへ戻られるための支援~

超高齢社会を迎え、今、「病院中心の治す医療」から「地域全体で治し、支える医療」へのパラダイムシフトが唱えられ、患者さんが慣れ親しんだお住まいでの暮らしを人生の最後まで続けられるように、地域での医療・介護連携の推進が提唱されています。

「病院完結型医療」から「地域完結型医療」へと変貌する医療環境の中で、治療を要する高齢者が大幅に増加する阪神北・南医療圏都市部では、多彩な医療需要に応えるべく「地域完結型医療」の仕組みや連携方法もこの数年で変転してきました。

AGMCでの取り組み

1)阪神間(尼崎市)のICUとして

「地域医療構想」や「地域包括ケアシステム」にて医療環境整備されるなか、AGMCでは尼崎市内(阪神間)を一つの医療敷地と考え、高度急性期医療の役割(阪神間のICU)に特化し、地域の民間病院や診療所との協同(役割分担)のもと、患者さんへ安心・安全な高度医療と救命救急医療を提供します。

2)地域の病院・診療所を大切にし、医療・介護での基幹病院としてサポートします!

AGMCで高度急性期治療を受けられた患者さんが、安心して住み慣れたお住まいへ速やかに戻られるためにも、回復期・慢性期医療や在宅医療などの継続医療を担っていただける、その地域に根付いた病院やかかりつけ診療所との連携は不可欠であることは言うまでもありません。また、AGMCへの患者集中を緩和させ、AGMCが阪神間の基幹病院としての診療機能を安定維持するためにも、その地域の診療所とそれを支える民間病院の強固な病診連携は大切であると考え、AGMCはその連携構築をバックで支援させていただきます。

3)”h-Anshinむこねっと” の推進

円滑で安全な地域完結型医療(医療連携)の推進には、あたかも《地域内で一つのカルテ》のようなリアルタイムな診療情報共有の認識が必要です。そのためにも、ICT化医療連携システムである阪神医療福祉情報連携システム(h-Anshinむこねっと)をAGMC内にて積極的に利活用し、当センターからの患者診療情報の発信と情報共通ツールとしてh-Anshinむこねっとの普及に努めたいと考えています。

私たちAGMC患者サポートセンターは、地域の医療機関・介護部門・行政との協働のもと、地域包括ケアシステムにて、高度急性期病院としてのAGMC役割の遂行とともに患者さんが住み慣れたお住まいでいつまでもお元気で生活できるようにお手伝いしたいと思っています。

地域医療連携部長 ご挨拶

地域医療連携部長 山田裕二 ご挨拶

患者サポートセンターは、患者さんと地域をつなぐハブの役割りをします。

患者サポートセンターは、患者さんの診療のお手伝いをするだけでなく、患者さんと地域をつなぐハブの役割りを積極的に果たすことにより、「地域包括ケアシステム」につなげていきたいと考えております。

前方連携では、スムーズに診療を受けていただけるように、診察や検査予約、転入院調整をおこなっておりますが、迅速に対応できるように、手続きの簡素化も含めて日々改善に取り組んでまいります。

外来通院時も含めて当院にて治療を受けていただく間に生じる不安や心配事、治療費に関すること、保険に関することなど、さまざまな問題に対する相談支援もおこなってまいります。

後方連携では、転院調整や自宅や施設へ退院された後の地域医療機関等とのさまざまな連携、保険等各種申請のお手伝いをおこなってまいります。また患者さんが病気への知識を深めていただくための講演会や、他の医療機関との勉強会も開催していきたいと考えております。

急性期病院にとって退院はひとつのゴールでありますが、患者さんにとってはスタートでもあります。患者サポートセンターはその生活の再出発のお手伝いをさせていただきたいと考えています。

先生方には当院に紹介してよかった、患者さんには当院にかかってよかったと思っていただけるように頑張ってまいります。

今後ともご指導ご鞭撻よろしくお願いいたします。

患者サポートセンターの理念

地域住民のLife Stage【“生まれる”→“育つ”→“暮らす”→“逝く”】を支える医療連携

地域医療連携って?

“かかりつけ医”から“県立尼崎総合医療センター”へ、そして、“県立尼崎総合医療センター”から“かかりつけ医”へ

急速な医療技術や機器の進歩と患者さんの高度医療へのニーズ対応、そして、2025年問題に向けての医療-介護連携強化などの観点から、一つの医療機関のみで診断から治療までの診療を担うことが、困難な医療状況になっています。
そのような医療環境のなか、個々の医療機関がそれぞれの診療機能に応じた役割をおこなう分担医療が求められています。
地域の基幹病院とかかりつけ診療所(病院)が、相互に連携を取り合い地域の患者さんの医療情報を共有しながら地域の患者さんに高度医療を提供するシステムが地域医療連携(病診連携または病病連携)です。
皆さまのかかりつけの先生が、日常の診療において特別な診療や検査、治療が必要と判断した場合には、先進高度医療機器を備えている県立尼崎総合医療センターに患者さんを紹介することが可能です。
一方、県立尼崎総合医療センターでの急性期治療が終了し病状が安定あるいは慢性化すれば、経過観察・在宅療養・入院療養を目的として、患者さんをかかりつけ医や民間病院へ逆紹介(継続診療の依頼)し継続的な診療をお願いしています。
複数の医療機関が相互協力することで、患者さんに途切れのない継続医療を提供してまいります。また、このように、「より高度な医療を受けたい」、「かかりつけの先生に診てもらいたい」、「もっと診療時間をとって話をゆっくりと聞いてもらいたい」、「往診をしてほしい」、「仕事の都合上、平日の昼は休めない」など患者さんのニーズに対応した医療システムでもある訳です。

ご存知ですか? はやりの地域医療連携、実は、県立尼崎総合医療センターがパイオニアです!

県立尼崎総合医療センターの前身である県立尼崎病院は、尼崎市医師会との協力で、昭和62年に日本で初めて病院内に地域医療連携室を設置し、地域の診療所・医院とともに開放病床利用を含む地域医療連携に取り組んだ病院です。県立尼崎総合医療センターは、今後も、尼崎市を始めとした阪神間の地域医師会または医療・福祉・行政機関との地域医療連携を更に深め、地域に開かれた病院つくりを推進するとともに、診療において地域医療機関と患者さんへ種々の高度医療を提供することをめざしています。

県立尼崎総合医療センターでは、どれほどの実績を?〈県立尼崎病院と県立塚口病院の実績から〉

医療連携の根幹、“紹介”と“逆紹介”

地域医療施設からの当院への紹介患者数や紹介率(初診外来患者の総数における、地域医療機関からの紹介患者数の割合)、および、当院から地域医療施設への転院調整数と逆紹介率(当院から地域医療機関へ紹介される患者数の割合)は、年々増加しています。

救急患者の受け入れ---安心していただける救急医療の提供---

阪神間は、全国でも救急患者の救急搬送に難渋している地域のひとつです。
県立尼崎総合医療センターは、阪神間を中心に、1次救急から3次救急までの救急医療体制をとり、県民が急傷病時に安心して診療を受けることができるよう、救急医療体制の質的な充実を目指します。この2年間の県立尼崎病院と県立塚口病院が対応した「総救急患者数」と「救急車搬送による救急患者数」を提示します。
県立尼崎総合医療センターでは、この合計数の救急患者さんを担うことになります。

 
救命救急センターでは、救急医療を必要とする重症患者さんを対象とします。診療の順番は、病状による診察への緊急度にてトリアージ(振り分け)されますので、ご理解ください。
いわゆる、コンビニ受診はお控えください。

入院患者さんの退院調整---住み慣れたお住まいへ---

急性期治療の終了後も引き続き継続した治療を要する入院患者さんが、速やかに住み慣れたお住まいに戻っていただけるために、当院地域医療連携センターの退院調整看護師または医療ソーシャルワーカー(MSW)が、適切な地域医療機関への転院や転医、および、在宅療養を早期から調整させていただいています。