薬についてのよくある質問

1.薬の飲み方と使い方について

薬の正しい服用時間とは?
食前・・・・・・・・・食事のおよそ30分前
食直前・・・・・・・食事の直前
食直後・・・・・・・食事が終わってすぐ
食後・・・・・・・・・食事が終わっておよそ30分後
食間・・・・・・・・・食事が終わっておよそ2時間後
寝る前・・・・・・・寝るおよそ30分前
○時間ごと・・・・食事に関係なく一定の時間ごと
決められた時間を守って服用しましょう。
薬の正しい飲み方とは?
ポイントは以下の3つです。
①薬は必ずシートから出して飲んでください。
②薬は上半身を起こし、コップ一杯の水又は白湯で飲んでください(ただし、水分制限等のある場合は、医師の指示に従ってください。)。
③薬はチュアブル錠を除いて、噛み砕いたり、なめたりしないで飲んでください(チュアブル錠はなめたりかみ砕いて服用します。)。
薬の正しい保管方法とは?
直射日光、高温、湿気を避け、薬の袋に保管に関する表示があるものは、それに従って保管してください。
喘息の吸入薬の効果的な吸入方法は?
・メプチン、キュバール等、エアータイプの吸入薬・・・吸入する場合は、ゆっくり深く吸って必ず5秒以上(できれば10秒くらい)息を止めておく。
・フルタイドやセレベント等、粉末タイプの吸入薬・・・一気に強く深く吸って、これも5秒以上(出来れば10秒くらい)息を止めることが大切です。
また、どちらも吸ったあとに5秒以上(できれば10秒くらい)息を止めることが大切です。背筋を伸ばし正しい姿勢で薬を肺の奥まで吸い込み、薬を肺に吸着させるイメージで吸入を行い、吸入後は必ずうがいをしてください。
目ぐすりは眼に何滴させば、よいですか?
目ぐすりは通常、1、2滴を点眼すれば、充分です。それ以上多くさしても、目には入りきらず溢れてしまうだけです。とくに緑内障治療剤の一部の薬は、溢れた目ぐすりが口などから体内に入り悪影響が現れたりすることがあるので注意してください。なお、2種類以上の目ぐすりを同時に使う場合は、5分間以上間隔を空けるようにしてください。
粉ぐすりを飲食物に溶かしてもよいですか?効果はかわりませんか?
一般的に水や白湯などで服用するのが一番ですが、どうしても飲みにくい場合など、薬剤師にご相談ください。
カプセル剤はそのままだと効きが悪いので、カプセルをはずして飲んだ方が良いと聞いたのですが?
錠剤、カプセル剤は苦みがきつい、胃で溶けた場合、薬の効き目がなくなってしまう又は薬の効き目が短い等の理由により、苦みを隠したり、腸溶性(胃で溶けずに腸で溶けるように工夫された薬)にしたり、薬の作用持続時間を長くするなどの設計がされている場合があります。このような薬でカプセルをはずしたり錠剤を噛み砕いたりして飲むと、薬の効果が得られない、あるいは副作用が出やすいこと等がありますので、カプセルをはずさないでそのまま飲むようにしてください。

2.薬と病気について

妊婦と薬について
妊婦に薬を選ぶ時、医師はその効果やリスクを考えた上で、処方しています。妊娠している可能性のある方は、必ずそのことを診察場で医師に伝えてください。
授乳婦と薬について
授乳している場合、お母さまの飲んでいる薬の中で母乳を通して、赤ちゃんに移行するものがあります。診察を受ける際は、授乳中であることを必ず主治医に伝えるようにしてください。
催眠導入剤の飲み方について
催眠導入剤(寝つきを良くする薬)を飲んでいる方は、薬が合っていない場合、次の日の朝、眠たい、頭がぼーっとする、手足に力が入らないなどの症状がおこることがあります。そのような場合は服用を一旦中止し、医師に相談してください。また、この薬を飲んでいるときはお互いに影響を及ぼす可能性がありますので、アルコール類を飲まないようにしてください。
肝臓や腎臓の悪い人と薬について
肝臓や腎臓の機能が低下している場合、薬の作用が強く現れすぎたりする場合があります。診察を受ける際は、肝臓や腎臓の悪いことを必ず医師に伝えるようにしてください。
降圧剤(血圧を下げる薬)を飲んでいますが、最近、血圧はちょうど良い値に保たれています。そろそろ降圧剤を中止してもよいでしょうか?
薬を飲むことによって、血圧のコントロールが良好に保たれていますので、自己判断で薬を中止にしてはいけません。必ず医師の指示に従ってください。降圧剤の一部は、急に服用を中止すると症状が悪化する薬もありますので、注意してください。
何種類も血圧を下げる薬を飲んでいるのですが大丈夫でしょうか?
血圧を下げる薬には作用する場所が違う薬が数種類あります。1つの薬で血圧が適度にコントロールできない場合、違う種類の薬を組み合わせることがありますので、医師の指示通り飲んでください。

3.薬の副作用と相互作用について

副作用について
すべての薬には副作用が起こる可能性はありますが、薬を使用したすべての人に起こるわけではありません。いつもと違うなど何か変だと感じたら服用を一旦中止し、医師や薬剤師などに相談してください。
相互作用とは?
薬と薬、又は薬と食品が互いに影響を及ぼし合い、薬の作用が強く現れたり、弱く現れたり、又は副作用が増強したりすることです。例えば、血圧を下げる薬とグレープフルーツジュースを同時に飲むことにより、血圧が下がりすぎることなどがあります。

4.その他

インスリン注射をしていますが、インスリンの飲みぐすりはないのですか?
インスリンはたんぱく質の原料であるアミノ酸でできていますので、口から飲むと胃や腸で消化されてしまうのです。現在、多くの製薬会社がいろいろな剤形の研究をしていますが、内服薬(のみぐすり)はありません。ですからインスリンは注射しなくてはなりません。糖尿病に関する詳しい話をお聞きになりたい方は、当院で開いている糖尿病教室に参加してみてください。
後発医薬品とはどのようなものですか?
後発医薬品はジェネリック医薬品とも呼ばれています。後発医薬品は中の成分が先発医薬品と同じで、先発医薬品と比較して薬価が低く、その分患者さんへの負担が少なくなり医療費抑制効果が期待されています。
どの後発医薬品にしたらいいのか分からないときは?
院外のかかりつけ薬局でご相談ください。薬局の薬剤師から説明を受けて選択していただければと思います。
ほんとうに後発医薬品は大丈夫なのですか?
後発医薬品は国(厚生労働省)の承認を受けて販売していますので、その意味で先発医薬品と同じであると言えます。