形成外科

形成外科
形成外科医は、顔面・皮膚腫瘍・創傷(傷や傷跡)を扱うプロです
周産期・小児医療領域における「唇裂・顎裂・口蓋裂」をはじめとする顔面や体表の先天異常の治療や、ER救急領域での「顔面外傷・顔面骨折」の治療を当科が担当します。がん拠点病院として、「皮膚がん」や「乳がん術後の乳房再建」の手術を、また、最近増加傾向のある「眼瞼下垂症」への対応もますます充実させていきます。形成外科医は、創傷(傷・傷跡)を扱うプロです。傷跡がきれいであることは言うまでもありません。
形成外科6つの柱

科長ご挨拶

超急性期病院における形成外科の役割を充分に果たしたいと考えて居ります。近隣医療機関の先生方に於かれましては、ご指導・ご助力賜りますよう、何卒よろしくお願い申し上げます。
対象とする主な疾患
形成外科全般にわたる診療を行なっていますが、特色ある治療としましては下記の疾患が挙げられます。
唇裂・顎裂・口蓋裂
出生時から成人期に至るまでの治療を系統的に行なっており、兵庫県下だけでなく、他府県からも多くの患者さんが診察や入院手術を受けに来られています。本疾患は、口唇や鼻の変形、ことばの障害、咬み合わせの異常など、かかえる問題が多岐にわたるため、当科では予約制の「唇裂・顎裂・口蓋裂外来」を設け充分な時間をとって診察と治療を行なっています。またこれらの問題を解決するためには他の診療科の先生方との連携(チーム・アプローチ)が重要で、この外来では形成外科医だけでなく、矯正歯科医、言語聴覚士といっしょに患者さんを診させていただくことで、個々の問題の解決にあたっています。また、院内だけでなく、院外の矯正歯科医、言語聴覚士とも密に連絡を取り合って診療をすすめています。
皮膚悪性腫瘍(皮膚がん)
皮膚悪性腫瘍(皮膚がん)にもさまざまな種類があります。よく言われるのが足の裏のホクロ。その他にも、顔のシミだと思っていたら皮膚がんだった、ということも。また、皮膚の下のシコリをとって調べてみたら悪性の細胞がみつかることもあります。なかなか治らない皮膚の潰瘍も皮膚がんの可能性があり要注意です。形成外科では疾患の根治を目指すだけでなく、がん切除後に機能的・整容的問題を残さないことを目標に、手術治療を中心に治療を行なっています。特に顔面の皮膚がんに関しては術後の整容的問題がクローズアップされる部位であるため、患者さんと充分相談の上、手術方法を選択しています。体表面のできものやシミ、シコリで「怪しいかな?」と思ったら形成外科医の診断を受けに来て下さい。
眼瞼下垂症
眼瞼下垂症とは、まぶたの筋肉や皮膚が緩んでまぶたが下がる状態をいいます。まぶたが下がると視野が狭く、ものが暗く見えるという目の症状だけでなく、肩こりや頭痛といった随伴症状の原因にもなります。眼瞼下垂症の原因として多いのは加齢によるものですが、長年のコンタクトレンズの装用や先天性のものもあります。原因や状態により治療法は異なりますが、詳細な診察の上、下垂を来す原因を見究め、個々の症例に応じて最適な手術方法を選択します。“見る”ということはひとの体の中でも基本的で重要な機能のひとつです。「年をとったから・・・」などとあきらめず、まずは一度ご相談下さい。
顔面骨折
顔の骨折は形成外科で治療します。具体的には鼻骨・眼窩骨・頬骨・上顎骨・下顎骨などです。顔の骨折は放っておくと変形を来すだけでなく、鼻の通気障害、視機能障害、咬み合わせの不整、知覚障害などの後遺症を残すことがあります。手術の際は顔にメスが入ることになりますが、傷跡が出来るだけめだたないように、口の中や下眼瞼(したまぶた)の縁(ふち)などに切開を加えて手術しています。また、症例によっては体の中で吸収されるプレートを使って骨折した骨を固定しますので、抜釘の負担をなくすことも可能です。受傷から1~2週間以内に手術をしないと手遅れになることもありますンので、顔を強く打ったりした場合は出来るだけ早く形成外科の外来を受診して下さい。画像検査で詳細をチェックし、治療方針をたてます。
ケロイド(傷跡のみみずばれ)・瘢痕拘縮(傷跡のひきつれ)
ケロイドに対しては、初診時に患者さんと一緒に治療のゴールを設定し、それに応じて軟膏療法や局所注射、手術、放射線などを組み合わせて(または単独で)治療を行なっています。また、ケロイドだけでなく、ひきつれた傷跡や目立つ傷跡に対しても積極的に治療を行なっています。気になるところがあれば相談してください。
外来医師担当表
学会認定
- 形成外科専門研修 基幹施設
- 日本オンコプラスティックサージャリー学会
- エキスパンダー認定施設(一次・二次両方)
インプラント認定施設(一次一期・一次二期、二次再建すべて)