当科は1968年(昭和43年)に兵庫県立尼崎病院で開設され、2018年に50周年を迎えました。当初から生まれつきの心臓の異常(先天性心疾患)と大人になってから生じる心臓や血管の病気(後天性心血管疾患)の両分野で最先端の治療を行ってきました。2015年(平成27年)に現在の兵庫県立尼崎総合医療センターへ移ると同時に、循環器内科(成人)、小児循環器内科とともに循環器センターを構成し、新生児から高齢者までを対象に、個々の患者さんに最適な治療方針をご提供すべく活動しています。
心臓血管外科は、文字通り心臓や血管の病を手術で治す診療科です。その歴史は古く、いろいろな病に対する治療方法はほぼ完成されており、多くの方に安心して治療を受けていただける時代になっています。その中で、典型的な疾患ではおよそ10年以上前から基本的な手術方法は変わっていないのですが、細かいところでは日々進化しているのも事実です。それを表すキーワードの一つに低侵襲治療があります。昨今の高齢化社会を反映して手術が必要な患者さんの平均年齢はますます高くなり、心臓以外の病を併せ持つ患者さんや体力の衰えた患者さんにも手術による治療を検討しなければならない機会が多くなってきました。そのような患者さんの負担を少しでも減らし、かつ可能な限り効果の高い治療法として、低侵襲治療は現在も技術開発が進んでいます。従来の確立された治療と低侵襲治療にはそれぞれのメリット、デメリットがあります。私たちは、あらゆる治療法の中から個々の患者さんに最適なものをご提供するという基本姿勢で日々の診療を行っています。かかりつけの主治医に手術を勧められた場合はもちろんのこと、自身にどのような治療が適しているのか分からないような時にもお気軽にお問い合わせください。
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